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懐かしの原付きバイク大辞典 (Nostalgic moped bike dictionary)

より多くの人に原付バイクの楽しさを知ってもらいたい

10. ラッタッター♪ 時代を変えたロードパル♪

1980年代原付スクーターブームを巻き起こすきっかけを作ったのは、ご存じ「ホンダ・ロードパル」イタリアの世界的大女優の「ソフィア・ローレン」をCM起用し彼女が放ったとされる「ラッタッター♪」のコピーはもうロードパルそのものを表す代名詞ともなりました。1976年『新しい乗り物が生まれました』というフレーズとともに、今まで「バイク」に乗ったことのない自動車免許を持っている「女性層」を火付けのターゲットとして(普通自動車免許で50CCバイクは乗れます)59800円の価格で売り出されたロードパルは爆発的大ヒットとなりました。

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年間販売台数は、なんと25万台!!2019年の50CC~125CCまでのすべての原付きバイクの販売台数が14万台だったことを考えたら、たった1車種のバイクの売上としたら大変なものでした。

みなさんもよくご存知のことと思います。

 

それまで「自転車」に近くそれでいてヨーロッパではもてはやされているいわゆる「モペット」と言う自転車にエンジンが付いたような乗り物とは違う、スマートで軽そうでおしゃれな乗り物でした。

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https://ja.wikipedia.org

ロードパル以前からあった、「リトルホンダ」なんとなく重そうでゴツゴツしていますね。自転車のペダルが付いています。

 

ホンダのHPによれば当時の開発者さんたちが苦心したのは「なるべくエンジンを見せないデザインの工夫」(エンジンが付いていることを感じさせない軽やかなデザイン)だったそうで、エンジンと駆動系をコンパクトに一体化することによって見事に「エンジンの付いた自転車」に見えないようなデザインになっています。

 

これはその後に出てくるこの種類のバイクのデザイン上の「基本」になっていると思います。

 

ロードパルの成功はその「イメージ戦略」の成功でもあります。昔から似たような乗り物はあったのに「ソフィア・ローレン」をCMキャラクターに起用して、あくまでおしゃれに軽やかに街を走るイメージはその後のこの手のバイクCM戦略にも大きなクサビを打ちこんだと思います。

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ちなみに上のリトルホンダの後継車種「ノビオ」はロードパルの大ヒットを受けて生産中止となりました。(重そうです)

 

さて、プロの販売店の方はご存知と思いますが、私達素人にはこのロードパルにいくつかの「種類」があったことはあまり知らないことだと思います。

 

次にはロードパルに進化の過程をお話していきます。

 

1976年発売のこのロードパルの「面白い特徴の一つに」「エンジンの始動方法」があります。

普通のバイクは50CCでもレバーを足で勢いよく押し下げて(キックすると言います)エンジンを掛けますが、これが慣れないとなかなか力の加減がわからず足が滑ってスネをぶつけたりして痛い思いをした経験のある方も多く、このロードパルではその打開策として「動作としては足でレバーを踏み降ろす」けれどその段階では直接エンジンを回すのではなく、この動作によってエンジンを始動するための「ゼンマイを巻く」という作業をします。

 

何回か「ゼンマイを巻いたら」それ以上巻けない状態になったら、ボタンを押したら「ゼンマイに貯められた力が開放されて」エンジンを回す(かける)システムを発明しました。

 

これは、とてもおもしろい作業で私もこの「ぜンマイを巻いてエンジンをかける」作業が面白くて(新鮮で)何度も何度もこの動作で「遊んだ」記憶があります。

 

しかしこの作業も慣れてしまうと人間というものは贅沢なもので飽きが来ます。本来完調なエンジンなら1回足を踏み降ろせば済むものを、バイクが古くなるに連れエンジンもかかりにくくなるとこの「ゼンマイを巻く作業」(フルにゼンマイが巻かれるのに4~5回はギコギコギコギコギコ・・・)を繰り返すことになります。

 

これはもうエンジンそのものが「不調」になったりすると、「大変な作業」へと変わってしまいます。

 

 

 

これを解決するべくアイディアが出て製品化されたのが、「ロードパル「L」」という種類です。この「ロードパルL」は一旦エンジンが掛かったらその回っているエンジンの力を利用して次にエンジンをかけるための「ぜンマイ」を「事前に巻いてしまおう」と言うものでした。

 

つまり一旦エンジンが掛かってしまえば、バイクを止めてエンジンを切って次に走り出すときには、「ただボタンを押すだけで良い」(ゼンマイが開放される)というものでした。これは1流の技術屋さんでもあった本田宗一郎さんのアイディアだと言われています(確認はしていませんが・・・)流石に頭が良いです。

 

しかしこのアイディアにも欠点があり「1回でエンジンが調子よく始動」すれば良いけれど、1発めでエンジンがかからないとまた「例の」「ギコギコギコギコギコ・・・」をやる羽目になるということでした。

 

コロンブスのたまご」を世に出すと言う意味では、このゼンマイ始動方式はとてもおもしろい発想だと「造り手」の方たちの苦労は計り知れないと思いますが、私が前に「チョイノリ」のご紹介のときに書きましたが、この機械モノが古くなったときの「耐久性」を考えると、私が友人が所有していたロードパルを借りていて感じたことは「ゼンマイ機構」は錆びたら動きが悪くなる。ということでした。

 

次に「消費者」の要望に答えるために出てきたのが「ロードパル」「S」でした。これは、「馬力を上げる」2.2→2.5psへ、2速の変速機構を取り入れて、「加速を良くし、力強さを増した」。始動時のチョークレバー操作をやめて「オートチョーク機構」による始動方法にした。

 

しかしそれによって当初の59800円だった価格は73000円まで跳ね上がり、価格の安さも売り物のロードパルの特徴が薄れた(ライバルのヤマハパッソルが69800円)ので、この時期同時に「ロードパルS」から「2速変速機構」だけ取り去った「ロードパル」「E」なるものが63000円で同時発売されました。(結局このバイクには「走りの力強さ」を強く求める層ばかりではなかったということでしょうか)

 

結局ロードパルは、「初期型」「L」「S」「E」と4種類存在していたことになります。

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ロードパルの後継種は一応この「ホンダ・ピープル」1984年ですが、どう見ても時代に逆行していて売れるようには見えませんね。ロードパルのあまりの斬新さと素晴らしさを改めて実感します。

 

そして実質的後継車は「タクト」になっていきます。


 

次回は「ロードパルのライバルたち」をお送り予定です。

 

9. 余(よ)はモンキーにあらず 2 (KSRの栄枯盛衰)

私は小さい可愛いバイクが好きで「7.世はモンキーにあらず」を書いたのですが、編集で見直していていくつか気がついたことが有り、それを補う形で今回「9.余はモンキーにあらず 2」をお送りいたします。

 

ちなみに念の為・・・「よは、モンキーに・・あらず」とは・・・「余」とは「私は」・・ということです。(7.では漢字も間違えた・・汗)つまり「私はモンキーのように小さくて可愛いバイクだけれどモンキーでは有りません。ミニミニバイクの王様といえばモンキー様ですが私達のような奴らもいたのですよ」と言う意味です。

 

まずは、忘れていたバイクが有りました。私も乗ったことはないけれど、エポの前にはこんなバイクもあったんだなあ・・と言う事でして。

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「ホッパー」と言います。(ぴょんぴょん飛び跳ねるという意味だそうです。変な名前です。)ちなみに、「スズキ・バンバン」はどんなところでもバンバン走る。と言う意味だそうです。微笑ましい。

 

しかし、誠に申し訳ないですが乗ったことはもちろんのこと「走っているのを見たことがない」です。「エポ」は、その少し前に出た「マメタン」「ミニタン」に積まれた新型エンジンの「パワーリードバルブ」なるエンジンが積まれていました。「マメタン」は新車で友人が所有していて、よく貸してもらっていたのでそのパワーフィーリングは知ってます。とても出足がよくて、今考えると低速からのトルクの立ち上がりあって、50CCとしてはものすごくグイグイ引っ張られるような力強い加速のバイクでした。

 

良く巷では「ウイリーしやすいバイク」(したいわけではないのに乗車姿勢がアメリカンのような後傾になりがちなスタイルで、重心が後ろにあるのでアクセルを力強くひねると前輪が浮いてしまうと言う状況になりやすいバイクでした。(マメタンの話)

 

このホッパーは1971年発売なので1世代前のバイクという事になります。

 

基本スペック

タイプグレード名
Hopper
モデルチェンジ区分
新登場
型式
MT50
発売年
1971
発売月
6
仕向け・仕様
国内向けモデル
全長 (mm)
1340
全幅 (mm)
700
全高 (mm)
880
ホイールベース (mm)
940
最低地上高(mm)
145
車両重量 (kg)
62
最小回転半径(m)
1.5
乗車定員(名)
1
原動機型式
MT50
原動機種類
2ストローク
気筒数
1
シリンダ配列
単気筒
冷却方式
空冷
排気量 (cc)
49
内径(シリンダーボア)(mm)
41
行程(ピストンストローク)(mm)
37.8
圧縮比(:1)
6.9
最高出力(PS)
3
最高出力回転数(rpm
6000
最大トルク(kgf・m)
0.37
最大トルク回転数(rpm
5500
燃料供給方式
キャブレター
燃料タンク容量 (L)
2.5
エンジン始動方式
キックスターター
点火装置
マグネット式
バッテリー容量
6V-2Ah
エンジン潤滑方式
分離給油(2スト)
2ストエンジンオイルタンク容量
0.80
クラッチ形式
湿式・多板
変速機形式
リターン式・3段変速
変速機・操作方式
フットシフト
1次減速比
3.842
2次減速比
2.153
変速比
1速 4.181/2速 2.200/3速 1.450
動力伝達方式
チェーン
フレーム型式
パイプバックボーン
キャスター角
63°00′
トレール量 (mm)
50
ブレーキ形式(前)
機械式リーディングトレーリング
ブレーキ形式(後)
機械式リーディングトレーリング
懸架方式(前)
テレスコピックフォーク
懸架方式(後)
スイングアーム式
ショックアブソーバ本数(後)
2
タイヤ(前)
3.50-8
タイヤ(前)構造名
バイアス
タイヤ(前)プライレーティング
4PR
タイヤ(前)タイプ
チューブタイヤ
タイヤ(後)
3.50-8
タイヤ(後)構造名
バイアス
タイヤ(後)プライレーティング
4PR
タイヤ(後)タイプ
チューブタイヤ
ホイールリム幅(前)
2.5
ホイールリム幅(後)
2.5
タイヤ標準指定空気圧(乗車定員時・前)
1.00
タイヤ標準指定空気圧(乗車定員時・後)
1.60
ヘッドライト定格(Hi)
15W/15W
テールライト定格(制動/尾灯)
10W/3W
スピードメーター表示形式
アナログ

goobike.com

 

やはり古いのでなかなか資料が見つかりませんが、あちこち読んでみたら色々わかってきました。まずは3速の自動遠心クラッチオートマ車です。最高速度「50キロ」(カタログに表示)左ハンドルにレバーがあって右の足元にペダルがないので、左のレバーが「後ろブレーキ」のパターンですね。

 

デザインも可愛いし、レストア(昔のバイクや車を様々手間とお金をかけて外装も含めて「新品同様」に整備して仕上げること)マニアの方には好かれているようです。

 

面白いのは、ハンドルの高さとシートの高さが「調整できる」のが良いですね。

 

 

 

 

さてもう一台大事なバイクをすっかり忘れていました。このバイクのことを書かないと「ミニミニモンキーにあらず」は語れないので、あえて「9.余はモンキーにあらず ②」を書こうと持った次第です。

 

 



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カワサキ1987年「KS-1」です。

私は特にカワサキの大ファンというわけではありません。大型バイクに乗ったことがないから・・・とほほほほ。(大型トレーラーのドライバーでしたが)

 

それでもこんな小さなバイクからでも「カワサキ」ってメーカーには他のメーカーにはない「男気」を感じます。ですからカワサキのバイクを語るとどうしても「長く」なってしまうことをお許しください。おおよそ興味のない方には全くもって響かない長い話になってしまうと思っています。

 

この「KS-1」も見た目のかっこよさから他のメーカーとは違いを感じます。どんなに小さくても「妥協しない」「本格派」を目指してる心意気を感じます。

 

しかもこの「KS-1」は成長するバイクで、つい最近まで「KSR110」と言う形で進化してきました。それも追々お話していきます。

 

さてまずこのデザイン。カッコいいですね。諸元表を見てみましょう。

カワサキ KS-1 (1987年)の基本スペック

メーカー カワサキ エンジンタイプ 空冷2ストピストンリードバルブ単気筒
モデル名 KS-1 エンジン始動方式 -
タイプ・グレード - 最高出力 7.2ps(5.0 kw)/8500rpm
動力方式 - 最大トルク 0.62kg・m(6.1N・m)/7500rpm
型式 KMX50A 車体重量(乾燥重量) 66.5kg
排気量 49cc 車体重量(装備重量) -
発売開始年 1987年 パワーウエイトレシオ 9.2kg/PS
燃料消費率 - 全長・全高・全幅 - × - × -
燃料タンク容量 - シート高 -
航続可能距離 - フロントタイヤサイズ -
燃料供給方式

キャブレター

リアタイヤサイズ

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少し補填します。大きさ(全長)1560mm☓(全幅)730mm☓(全高)890mm (最高出力)7.2PS タンク容量9L タイヤサイズ3.5-10インチ。シート高680mm となっています。

 

モンキーの大きさが1,360mm☓600mm☓850mmなのでほんの一回り大きいかな?って感じです。しかしモンキーの見た目は完全にレジャーバイク然ですが、この「KS-1」はもう

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webike.net

 

当時の本格オフローダーであるKMX200ですね。

 

まずは、その馬力、50CCの規制上限一杯の7.2PS。 そして「6速ミッション」エンジンは、当時のカワサキの50CCオンロード車「AR50」のものをそのまま流用。痺れます。

 

そしてそしてこの上に「KS-2」として89CCエンジン9.2PSを載せたモデルも有りました。

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見た目は変わりません。笑

 

 

 

少し脇道それます・・・。実はこの「KS-1/2」の前にもう一台ミニバイクが存在してます。それがこちら・・・・・

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1977年「KM90」と言います。でもこのバイクは「モンキーにあらず」には少し大きいかな?でも載せたかったのは・・ハイ!私、所有してました。

新車のGT380のセカンドバイクとして乗っていました。89CCで6.6PSでした。エンジンは、遠い先にマッハが見える?90SSの10PSのエンジンを低中速域を強化して載せていました。

 

走りは、まさに「トルクをひしひしと感じられる」エンジンで高回転までビンビン回るエンジンではなかったですが、どの回転域でも山道を走ってもオンロードを走ってもアクセル一捻りで「ぐぐぐ~っ」と出ていく感触がとても力強いバイクでした。これもその後、実弟が乗り回していたようです(兄は記憶なし・・実弟談・・)

 

さて話を「KS-1/2」に戻します。

 

1998年にはマイナーチェンジを受けて「KSR50/110」に生まれ変わりました。

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やはりカッコいいですね妥協が感じられない。少しタンクの形が変わった感じとタイヤが12インチになったこと。そして「原付き2種」の89CCエンジンが、110CC10馬力に格上げされました。エンジンは空冷から水冷になりました(水冷のほうが、熱に強いのでなんとなく攻撃的なイメージがあります。)

 

「KS-1/2」はいいバイクだと思ったけれどあまり売れませんでした。ライバルがいたからです。

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そうヤマハ「TDR50/80」です。こりゃいけません。相手が悪い。名車「RZ250」の流れをくむ「TZR250」のエンジンを載せた、新しい「マルチパーパス車」として大人気を誇った「TDR250」のデザインをそのまま小さくしたこの「TDR50/80」は大人気となりました。やられた・・・。

 

KSR」の89CCを110CCに格上げしなければならない理由の一つが、ここにあったのだと思います。

 

 

そして2002年「KSR110」へと最終变化していきます。

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さてまたここでメーカーとしての「カワサキ」の話をせざるを得ません。見た目は「KSR-2」と変わらないようにも見えなくはないですが、この大変化は当初私は衝撃でした。「なぜだ!なぜなんだ!」エンジンが2サイクル水冷から4サイクル空冷に変わりました。

 

これはもう「生き物の生き残りの摂理」と言う難しい考え方で理解できます。昨今の時流の「排気ガス対策」では圧倒的に不利な2サイクルエンジンは、パワーこそ同じ排気量なら4サイクルエンジンの比では有りません。(負けない)

 

しかしどうしても「排ガス規制」をクリヤ出来ず次々と市場から姿を消しています。

 

時代もまた「カミナリ族」から始まった轟音を鳴り響かせながら疾走する「珍走団」のような人たちは「喫煙者」同様に世間から煙たがられていく時代となったのです。

 

世界最速車を目指し「ファミリーバイクの拡販」よりパワーと速度を追い求める「カワサキ」も時代に生き残るためにはそんな事は言っていられなくなってきたのです。(私の勝手な解釈です)

 

くしくも2001年にカワサキから発表された「KLX110」と言うオフロードバイクは「モトクロスの世界選手権」を取るためのものではなく、「大人も子供も楽しめるおとなしいオフロード車」だったのです。

 

このエンジンが新しく「KSR110」に載せられた4サイクル空冷エンジンだったわけです。

 

『こんなエンジンでは、男・カワサキの名前が泣きます!!』と若手が叫び!

『それならお前に、音がうるさくて、煙を吐いて、慣れるのに時間のかかるギヤ付きのバイクが売れるのか!!!』(どかっ!!机を叩く音・・・)と経営陣は叫び、また畳み掛けます。『バイクの免許もAT免許が解禁になるから、もっと多くの人が手軽にバイクに乗れることになるのだ!もうKSR110はATにしろ!!』

 

と言ったとか?言わないとか笑(妄想の世界です)

 

ということで(ほんとかよ)、この「KSR110」は自動遠心クラッチ(AT)の4速となりました。

 

でも時代は変化しています。一方で「カワサキ」は「H2R」なる最高速度400キロのバイクも世に送り出してもくれています。「これで良いのだ」と思います。

あ!もう一つ忘れていました。「KSR50」はどうしたんだ????

「KSR50」は存在してません。「KSR-1」が生産中止となった時点で消えていきました・・・・・。合掌。(載せるエンジンがないもの)

 

 

7. 余(よ)はホンダモンキーにあらず・・・。

 

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amazon.co.jp

おそらくおよそバイクに興味のない方でもこのバイクの名前をご存じない方は少ないでしょう「スーパーカブ」に次ぐホンダの名車「ホンダモンキー」です。

原付きバイクの仲間としてもレジャーバイク(カブを仕事のバイクと考えたら)としても異論のない名車と言えると思います。

 

最近はファンが待ち焦がれていた「モンキー125」なるバイクが出ました。

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response.jp

イメージはそのままにモンキーの長所でも有りながら弱点だった「小ささ」だったり「パワーの無さ」だったりをキッチリ満足させる仕上がり具合で販売はとても好調だそうです。欲しくなりますね。またカスタムパーツメーカーのキジマさんからは「モンダビ」(モンキーダビットソン)なるものも登場し・・・

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tk.kijima.co.jp

限定500セットで・・1セット50万円(もちろんバイク代は別)はもう完売だそうです。驚!!

 

さて今回は「有名人」「モンキー様」のあれこれは多くの優秀な先輩ブロガー様たちにおまかせするとして・・・、私は「世はモンキーにあらず・・」をお送りいたします。

 

まずは社内の同僚から(ホンダ車から)・・・

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bike-lineage.org

 

大きさから行ったらこれでしょうか1981年「モトコンポ」可愛いです。❤

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motor-fan.jp

 

もともとは「ホンダ・シティ」に積み込んで目的地に行って、下ろして使う為に開発販売されたバイクでした。

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clicccar.com

 

まさにホンダさんしか出来ないアイディアバイクです。

当時の販売価格はもちろん車とは別扱いで1981年に8万円でしたが現在では「プレミヤ」付きまくりで 40万円以上の値段がついています。驚

全長1185mm 車重42kg  2.5psのエンジンですから見た目はおもちゃバイクと言えます。

 

 

続きましては・・・

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bikebros.co.jp

 

同じく1981年ホンダ・スカッシュです。モトコンポより少し大きい全長1280mm車重48kg 可愛いのはちゃんと「フラットフロア」でエンジンも3.0ps 有りました。

 

モンキーやモトコンポと同じようにハンドルを折りたたむことが出来て。「車に積む」事を可能にしたバイクでした

48kgというのは持ち上げるには結構重いと思うけど・・、こんな発想のバイクを作って売ってしまう「ホンダ」という会社の心意気にはホトホト感心いたします。

 

次はこれ・・・

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bikebros.co.jp

 

まあ次から次へと「おもちゃ」のようなバイクを世に送り出すものです。1990年「ホンダ・ズーク」

名前の由来は「zook」ズック(靴)から来ているそうでタイヤの滑り止めのデザインが「足跡」と言うのは、結構有名ですよね。これも面白いコンセプトです。

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search.rakuten.co.jp

 

 

続きましてはヤマハ行ってみます。

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bike-lineage.org

 

1980年ポッケ・・・。タイヤが6インチ!!小さい!(定番スクーターが10インチ、モンキーが8インチ)

ホンダの3台がスクーター系で全車オートマ車だったのに対し、ヤマハの答えは「ギヤ付きマニュアル」でした。

そしてその兄弟車がこれ

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同じく1980年「フォーゲル」です。
「ポッケ」はおそらく「ポケットに入るくらい可愛くて小さい」ということでしょうが、「フォーゲル」とは「小惑星」という意味ですが・・なんの惑星なのか?悩みます。笑

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amazo.co.jp

 

こいつでしょうか??笑

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bikebros.co.jp

 

 

実はこの「フォーゲル」私は所有してました。ギヤ付き4速の2サイクルエンジンで自慢は10Lの大きな燃料タンクでした。またご丁寧に車に「車載」したときに万が一バイクが倒れてもガソリンがタンクから漏れ出さないようにキャップに付いてる「空気穴」を塞ぐことができる「ON・OFFスイッチ」が付いていました。(モンキーにも付いてます)

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ヤフオクの写真を引用)

細かすぎてどうでも良いような話ではありますが、「作りて」の細かい気配りを感じられる部分です。
が・・最高速度は、せいぜい55キロが良いところで、5速ギヤが欲しかった。(当時はまだバイクいじりもやっていなかったので、「何か5速にするための手はないものなのか?」などと考える事も有りませんでした。若いころの私がなんでこのバイクを買おうとしたのか?買ってしまったのか?(しかも新車で)思い出せません。このバイクはこの形からして、山道に入るとその真価を発揮してガンガン走り回れる!!・・・なんて言うこともまったくなく・・・ただただ見た目の雰囲気を楽しむバイクなんですが・・・

当時から単細胞のわたしは「全開!全開!また全開!」しか脳がなく「造り手の思い」など、どこ吹く風でした。

 

記憶にまったくないのですが、その後飽きて「実弟」に高値で譲ったようでした(実弟の話・・・)

 

 

スズキに行ってみましょう。

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1979年スズキ・エポです。

ホンダ・モンキーの大人気を見て各社ライバルたちもつぎつぎとこの「超ミニバイク」に参入してきました。王者「ホンダモンキー」との差別化をどう図り販売に結びつけていくのか?は各メーカーの「造り手」の方たちの苦労の賜物であったと思います。

 

ヤマハは、どんなバイクを売り出そうか会議になったときにきっと揉めたのだと思います。WWW。「可愛いポッケが良い!」「いやもっとワイルド感を演出したジープのようなフォーゲルが良い」と・・・

 

しかしこのサイズではエンジンのパワーにも制約があるし、どうしても「走り」の面で不満は残りました。私もせいぜい55キロの最高速のフォーゲルに「なんで5速じゃないんだ!」(5速あれば60は出たと思う。)50CCは、30キロ制限ですから55キロも出れば、問題有りません。

 

そんな中この「エポ」は5速ミッションなんですよ。「モンキー」が2.6ps「ポッケ・フォーゲル」は3.0ps でしたがこの「エポ」は2サイクルパワーリードバルブ(より中速域からもパワーが出るように改良されたスズキ独自の新しいエンジン)3.8ps ですので「走りの点で」は前者たちを上回っていたと思います。(こっちを買えばよかったのに・・・)東北に中古で1台だけ「グーバイク」(中古バイクサイト)に18万円(13000キロ走行車)で出てましたが、新車価格は145000円でした。

 

販売数量がガタ落ちの昨今では「中古車」はどのジャンルも「高値取引」となり、私が新車で乗っていた青春の大事な思い出から、ユーザーアドレスにも使っている「スズキGT380」などは完全にすべて中古で100万円超えでしか売っていません。(泣)

 

 

 

さて小型車にはほとんど目をくれない「カワサキ」ですが1980年代前にこんなバイクを出していました。

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kawasaki1ban.com

 

 

1977年「カワサキ・KV75」です。75って言うくらいだから、いわゆる50ccでは有りません。排気量73CCの「原付き2種」125CCクラスの仲間になります。それでも「ホンダモンキー」を意識したこの寸法・・・大型車を得意とするカワサキですら・・・と言うか如何に「ホンダ・モンキー」が偉大なバイクであるのかを教えてくれます。

それでもミッションは自動遠心クラッチの3速(モンキーと同じ)だったところが、各メーカーの販売に対する微妙な考え方の違いで面白いですね。

 

ここで一つ小さなファミリーバイクの見た目からそのバイクが「ギヤ付き(クラッチの操作有り)」であるか?「自動クラッチクラッチの操作がなくてスロットルを回せば走り出す)」であるかの簡単な見分け方をご紹介します。

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aucfree.com

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amazon.co.jp

上の2つの写真の「左グリップのレバー」と「右足が乗っかるところの前に付いてるシルバーのペダル」を見てください。上の写真のエポには「左グリップのレバー」が付いていますが、下の写真のモンキーには付いていません。

 

エポに付いてる「左グリップのレバー」は「クラッチ操作のレバー」です。モンキーは面倒なクラッチ操作をしなくても「自動遠心クラッチ」によってアクセルをひねれば、走り出します。

 

エポの場合はいわゆる「ギヤ付きバイク」なのでこの「左グリップのレバー」を握ってから左足のつま先でギヤを入れてからゆっくりと「左グリップのレバー」を離していくと言う操作をしないと走り出しません。(車でもバイクでも初めての方が教習所などでも最も苦労するのが、このクラッチ操作です。一度身体が覚えてしまえば50CCバイクだろうが1万CCを超える大型トレーラーだろうがやることは同じだし、何十年立ってもその感覚を忘れることは有りません)

ギヤ付きバイクにはそんな面倒な操作があります。

つまりこの「左グリップのレバー」があるのが「ギヤ付き」・・無いのが「オートマチック(自動遠心クラッチ)」ということになるんですが、ここで一つだけ条件があります。

「ホンダロードパル」などに代表されるファミリーバイクではこの「左グリップのレバー」は「後ろブレーキ」のレバーになってます(自転車と同じです)こうなると、詳しい人に聞くしかなくなりますが(おいおい)一応の目安にはなります。

 

ちなみにじゃあ「モンキーの後ろブレーキは無いの?」となってしまいますが、モンキーの後ろブレーキもエポの「後ろブレーキ」も操作は「右足が乗っかるところの前に付いてるシルバーのペダル」ということになります。これはカブも同じです。

 

なんかかえって混乱しちゃいましたか???ごめんなさい。

 

 

 

 

さて話をKV75に戻しますが・・・念の為に、「なんで?50CCじゃないの?」ってことなんですが・・・。私は2つ理由があると思います。

 

一つは「他社が全部50CCだからこそ、ウチ(カワサキ)は50CCオーバー車にしよう。50CCでは嫌だって人も絶対にいるはずだから」ってことかなと・・・。

 

 

『50CC車のバイク乗りにとって面倒な制約』

・法定最高速度30KM/H。一般公道をまじめに30km/hで走ったら車に煽られて危ないったらありゃしない。

・大きな交差点では右折するときに「2段階右折」という超面倒な走り方をしないといけない。

・1986年以前は50CCはヘルメットを被らなくてよかったが。1986年以降50CCもヘルメットを被らなくてはいけなくなった

 

この制約がKV75ではなくなるわけです。(ヘルメットについてはもともと被らなきゃいけないから諦めがつく)

 

もう一つの理由は、このKV75のルーツとなったバイクが輸出専用に作られていた「75TM」と言うバイクが75CC(正確には73CC)だったということ

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kawasaki1ban.com

75TMは「下の写真」です。1970年輸出用として発売。そしてこの「75TM」の元となったバイクが「上の写真」。「コヨーテ」といいます。これの発売が1969年。そうです王者「初代ホンダ・モンキー」が発売された時期です。このコヨーテはナント50CCと135CCの2つのエンジンがあったそうですが、75TMでは73CCエンジン1車種になりました。

 

カワサキが大事にしていたアメリカ市場では休日には家族で遠出してキャンプをしたりレースを見たりと言う中で現地で車からおろして走り回れる「モンキー」のようなポケットバイクは大きな市場として存在していて、「ホンダモンキー」にしてもいつかやりますが、私達が知っている「ホンダ・モンキー」(形式名Z50M)も国内市販は1967年ですが、それ以前に1963年には輸出専用車として「CZ100」と言うモデルが合って

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「CZ100」↑

autoby.jp

 


そのルーツがまた、「多摩テック開園時」にお目見えしたミニミニバイクの「モンキーZ100」

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bike-lineage.org

「Z100」↑
なんて長い長いお話があるわけです。

 

 

 

私が思うのは「カワサキ」ってメーカーは特に大型バイクにこだわっているメーカーなわけではなくて、こうして「ホンダモンキー」の成功を見ていち早く反応して新しいバイクを世に送り出しているメーカーだということ。

 

決して指を咥えているわけでもないし・・ボー・・・っと「HY戦争」の影に隠れていたわけでもなく・・・規模的には他社より小さい自社が「ビジネスとし生き残るためにはどうしたらよいか?」を追い続けて今日があるメーカーだと感じるわけです。

 

日本のオートバイ技術が世界の老舗メーカーと肩を並べるために「より速く走れる」バイクを作り続けて来たことが「ナナハン」を生み出し、「忍者」(カワサキの世界的にも有名なバイクの種類)を生み出し、最高速度400KM/H超えの「H2R」を生み出してきたこのカワサキと言うメーカーは「男・カワサキ」と言う語呂があるくらい「男気のあるメーカー」であると今回のKV75を調べている中でその尊敬の思いを改めて強くしたワタクシメでありました。

 

 

もう一台。忘れられていた?こんな可愛いカワサキミニバイクのご紹介。

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webike.net

「AV50」と言います。1982年いちばん原付が「華やか」だった時代。新しい新車がどんどん出て種類が多かった時代、スクーター、オンロード、オフロード、ミニバイク、レジャーバイク、などのジャンルの他に「アメリカン」なるジャンルが確立されていた時代。

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motorcyclefreak.jp

これですね。・・・各メーカーから、各排気量、様々な「アメリカン」バイクが存在していて、原付の世界にも「スズキ・マメタン」あたりから「アメリカン・デザイン」のレジャーミニバイクが出てきて、本来大きなオートバイで広大なアメリカ大陸の「長い直線道路」をのんびり走るために「直進の安定性を上げる」為に前のタイヤを寝かせているわけで、乗った感じも「後ろへふんぞり返る」ようなスタイルのバイクの「ジャンル」だったのですが、果たしてこれを「ミニレジャーバイク」で発売するのは、もう『見た目の雰囲気を楽しむ』以外の何物でもなかったと思うのですが、それでも各社原付クラスにも新車投入していました。

 

そんな中、「満を持して」なのか?「今更?」カワサキが?って感じの中で出てきたバイクだったのです。

 

しかしそこは「カワサキ」手抜きが有りません。デザインがカッコいい。「フォグランプ」を標準装備。シートが前後にスライドできて乗る人の体型にジャストフィット。

 

モンキーが12万円の頃、このバイクは153000円ということで、高い。でも特に「デザイン」にとても気が使われている。やはりカワサキってメーカーは「売れるためなら他の犠牲はいとわない」と言う、考えは感じない

 

造り手の意地と心意気を感じます。この時期に不得意な原付クラスにアメリカンを出してくる。やはりあまり売れず・・・。いいバイクなのに。とても貴重なバイクだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

番外編・・・。

 

 

 

「小猿と仔犬」

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autoby.jp

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mr-bike.jp



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autoby.jp

 

CKデザインさんと言うメーカーの「小猿」と「仔犬」です。3枚目の写真は大きさ比較です。一番右の大きい(見える)のが「モンキー125」真ん中が「モンキー50」そして美人のお姉さまが縦肘ついているのが「小猿」です。

 

上の写真で、一番上の写真が「小猿」真ん中の写真が「仔犬」です。全くすごい発想のバイクですが、このバイクの優れているところは、これが「ナンバープレート」がちゃんと取得できて「公道を走れる」事にあります。

 

ここがCKデザインさんのこだわりで「小さくてチャッチぃからおもちゃでも良い」とはならず、しっかりと公道を走れる「本物のバイクとしての基準」に作り上げているところですがそれもそのはずでこのCKデザインの社長さんは、かの「本田宗一郎」さんから薫陶を受けた元「ホンダ技術研究所」にお勤めだったことがサイトに記されていますが納得できます。

 

さて、子猿は31CCのエンジン。もちろん見た目は「モンキー」を意識した作りになっていますが、2020年に新発売された「仔犬」の方は36CCのエンジンで形を見て気が付かれた方もいらっしゃるとおもいますが、おそらくこれまたレジャーバイクの名車「DAX」をモチーフにしていると思われます。

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motor-fan.jp

DAXホンダ」↑

 

フレームが違いますよね。「小猿」はパイプフレームですが「仔犬」はプレスモノコックのフレームです。

 

そしてまたこのバイクの販売方法は「完成品」を買うのではなくて、「部品で買ってきて自分で組み立てる」手法を取ってます。驚

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autoby.jp

コンセプトが「ただ走る」だけではなく「自分のバイクの構造を知る」とか「自分のバイクを自分の手で組立てる楽しさ」も考えられているのです。価格は375000円から・・完成品販売もやってないわけではないようですが、CKデザインさんでは「なるべくなら自分で組み立てて楽しんでください」とのことです。

 

しかし、ある程度はバイクの機械的な知識がないと組み立てるのは難しいですよね。

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aucview.aucfan.com

チョイノリDIOやメイトをばらして遊んでいた私は欲しくなる1台ではありますが・・。

8. 今!現在、バイク初心者の女性におすすめする、スクーター(中古)

昨今のバイク離れは「あの時(1980~1990年代)」は、ブームがあったから異常な状態だったわけで、現在が「正常」なのかもしれません。

 

しかし、あの当時は数多くの車種があってそれぞれに「嗜好」や「工夫」を凝らした原付バイクがたくさんあったわけですが、今現在「初めてバイクを」「買ってみようかな??」と思い立った方たちはどうなのでしょう・・・。1990年代は100車種近くから原付バイクを選べたのに今や・・「10種」程度しか有りません。

 

それでも「初めてのバイク」というのは何も無理して「新車」を買う必要もなく自動車と同じように「中古車を狙う」と言う選択はあるし、「中古の販売店」さんはこの厳しい環境の中でもたくさんのお店が頑張っています。

 

そこで今回は私が思う・・・

 

「初めて買うの原付きの中古を、今女性が探すとしたら何がお勧めなのか???

をご紹介したいと思います。まずは私の娘が16歳だったとして(実際は3○歳・・)何を基準に考えるか?です。

①音が静か

②小さくて軽い

③見た目が可愛い

④故障しにくく手間がかからない

⑤価格が安い

 

とこんな感じでしょうか・・・。となると・・・

①4サイクルエンジン

②スクーター

③メーカー品のお手頃グレード

の中から選べばいいことになります。

 

そこで私が選抜するのは

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ホンダ・トゥデイ

bikebros.jp

 

 

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ヤマハ・ビーノ

bikebros.jp

 

 

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スズキ・レッツ4

goobike.com

 

 

以上各メーカーから一番お手軽な50CCスクーターに登場していただきました・・・。

 

じつはこれ以外にもこの年代にはまだまだ様々な車種があって、「中古」で選ぶとしたら、もっと早くて、豪華でという代物も無いわけでは有りませんが・・・、いかんせんみんな中古であったとしても「お高い!!」

 

例えば、私の好みからするとこの年代でカッコいいと思う原付スクーターなら迷わず・・

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baikebros.co.jp

スズキ・ZZ(ジーツーと読みます)

 

 

これになります。エンジンはもちろん「パワーの2サイクル」、パワーは規制上限一杯の7.2ps、可愛い10インチの大きさのタイヤが定番の原付スクーターに12インチの一回り大きなホイールを履かせて、見た目の豪華さと走りの安定感を演出してます。(珍車と言われた私のアドレス110も12インチでした)

 

話をもとに戻しますが・・・、「中古」の値段が安いというのは、「古い」か「人気がないか」もう一つは「新車価格がもともと安い」かという要素になります。

 

私のご紹介したい3台は「新車価格」も控えめな(ビーノを除いて)、お手軽スクーターなのでした。

 

 

 

新車価格

車重

出力

シート高

燃費

エンジン

燃料 タンク

ホンダTODAY

94800

79kg

3.8ps

695mm

73km/l

4サイクル キャブ

4.6L

ヤマハビーノ

172000

78kg

5.2ps

715mm

70km/l

4サイクル    キャブ

4.5L

スズキレッツ4

104790

59kg

5ps

685mm

 

80km/l

4サイクル       イン ジェクション

4.5L

 

 

 

 

 

 

 

 

ここでまた自作の表を作ってみました。これを見ると私がおすすめしたいバイクはなんとなくおわかりいただけるかと思いますが・・・。

 

実はもうわたし的には「1車」に絞られていたのです。(なんだよ!)

 

値段が安くてシート高も低くて乗りやすくて軽い燃費もいい!これはもう「スズキレッツ4」がイチオシのおすすめです。

 

表を見てもう一つの違いにお気づきになられていただけましたでしょうか・・・。そう「エンジン」の項目です。「スズキレッツ4」だけ「4サイクルインジェクション」と書かれています。ほかは「4サイクルキャブ」ですね。

 

私が一番この「レッツ4」をおすすめしたい理由がここにあります。「インジェクション」というのは、エンジンに燃料を送り込む装置のことで、実は「キャブ」もその役目は全く同じです。

 

「インジェクション」は日本語にすると電子制御燃料噴射装置といいます。かんたんにザックリわかりやすく言えば「キャブ」はアナログ、「インジェクション」はデジタルって感じ、「キャブ」は古く、「インジェクション」は新しい技術、「キャブ」は車寅次郎、「インジェクション」はアイアンマンって感じ、「キャブ」は・・・・あ!もういいですよね・・・。

 

「スズキのレッツ4」は2004年に他社に先駆けてこの「インジェクション」を搭載して新車販売を開始したスクーターなんです。

 

そしてこの2004年時代にはホンダもヤマハも「キャブ」しかなかったんです。ホンダが「トゥデイ」にインジェクションを搭載するのが2007年、ヤマハが「ビーノ」に「インジェクション」を搭載するのが2008年なんです。

 

今や4輪はもちろんのことバイクの世界でも原付きから1000CCバイクまで「インジェクション」は当たり前になりましたが、2004ねん当時はまだまだ過渡期にあったわけです。

 

ではなんで私がそんなにギャアギャア「インジェクションが・・・」「インジェクションが・・・」と喚き散らすかといいますと、それはその「メンテナンスフリー」(整備の手間が格段に少ない)の楽さにあります。

 

「キャブ」というのはエンジンに燃料を送り込む装置だと言いました。「キャブ」の歴史はエンジンの歴史とともにあって、「キャブ」がなければガソリンエンジンは動きません。

 

それほどまでに重要な部品なんですが、液体であるガソリンを「霧状」にしてエンジンに送り込む仕事をするキャブなんですがその構造は結構デリケートにできています。

 

 

ここでは「キャブ」の説明はまたの機会にいたしまして・・(危うく横道にそれるところでした)

 

 

つまりはキャブの代わりに「インジェクション」を搭載しているこの2004年の「レッツ4」は手間のかからないバイクとしておすすめできるのです。

 

バイクのエンジンを始動するときには、「キャブ車」の場合はまず「チョークレバー」を引っ張ってエンジンを掛けエンジンが温まってきたら「チョークレバー」をもとに戻すという面倒な作業が有りました。それでも昨今は「オートチョーク」なるものが出てきてこの作業をしなくても良くなりましたが、それでもそれはあくまで「アナログ」の世界で、バイクでも車でも「故障した」「エンジンがかからない」「エンジンの調子が悪い」「冬場はエンジンがかかりにくい」などなどの不手際を引き起こす要因はほとんど「キャブ」(オートチョークも含めて)が原因であることが多いのです。

 

これらの不満を一気に解消したのが「電子制御燃料噴射装置」インジェクションの登場だったわけです。

インジェクションなら寒い冬でも、夏場の炎天下でもエンジンは外気温を感知して適切な混合比のガスをエンジンにおくりこむのでエンジンは一発でかかります。

 

またこの技術は「燃費を良くしたり」「レースでパワーを上げたり」することにも応用が効いてまさに夢のような「部品」なわけです。

 

しかし普通に売ってる中古のキャブのスクーターでも販売店の整備士さんが汗水流してメンテナンスをしているおかげで「インジェクション車」と変わりなく普通に動いているわけですが、毎日毎日バイクを動かしている環境なら意外と故障は起こりにくいのですがこの「機械モノ」というのは「使わない」「動かさない」時間が長くなると汚れが付着したり細かい部分が劣化しやすくなってそれが故障に繋がりやすくなります。

 

インジェクション車も万能では有りませんが、その故障頻度は極端に少なくて日々のメンテナンスの手間は極端に少なくなりました。

 

結果・・・初めての手のかからない可愛い原付バイクのおすすめは2004年~2007年式あたりの「レッツ4」ということになります。

中古車市場の価格も5万円頃~からあるようなのでとてもお手頃です。まずは信用のおける「親切な近所のバイク屋さんを見つけて」原付きライフを楽しんでみてはいかがでしょうか???

 

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suzuki.co.jp

(^o^)V

6. ブームと言う恐ろしい怪物



このブログを書き始めるきっかけの一つとなった要因に、「バイクの販売台数の衰退」があります。

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toyokeizai.net

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take-it-easy.tokyo
 

4大メーカーのホームページを久々に見たら『ナンジャコリャ~~~~!!!』(ジーパン刑事風に)もう絶滅・・・。

 

私が10代を過ごした1970~1980年代はいわゆる「オートバイブーム」の真っ只中で、毎年出るバイク雑誌の「国産車アルバム」のシリーズは欠かさず買い求め、日々諸元表を眺めては比較しながら(バイク本体を買えはしないので)妄想の世界に浸っていたものでした。

 

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wpb.shueisha.co.jp

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moto-be.com

 

 

冒頭の表のように最盛期(1980年代前半)は年間200万台を超える販売実績があったバイク業界。後押ししていたのは1976年発売のラッタッターこと・・「ホンダロードパル」の登場でしょう

 

 

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goldenyokocho.jp


、翌年1977年ヤマハから「パッソル」登場!

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ameblo.jp


HY戦争と呼ばれ、今まで自転車しか乗っていなかった女性層がきっかけとなり「若者層」が牽引し、その若者が育つに従い「鈴鹿8時間耐久レース」にも代表される「レーサーブーム」にも火が付き、メーカーはこぞって『開発競争』に明け暮れ、次々と「新車」が発表され販売されていました。

 

私が所有している1998年の「モーターサイクルオールアルバム1998」で原付バイクの種類を数えましたら・・・。ホンダ40種類、ヤマハ26種類、スズキ22種類、カワサキ2種類、50CCだけでこれだけの種類の数が新車販売で買えました。

 

それが現在ではホンダ3種、ヤマハ2種、スズキ2種、カワサキ0種

(ただしホンダについては名車であるカブの仲間、モンキー、新聞屋さんバイクは除いてます。ヤマハも新聞屋さんバイクは除いてます。スズキに至っては、そのうちブログにも書くつもりの新聞屋さんバイクの名車?バーディすら販売していない)

これが現状です。

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jama.or.jp

 

それが・・・・今じゃ・・・2019年のデータでは「原付き1種2種」合わせて14万台。1/10以下・・・・。

 

しかも冒頭のグラフで見た分かる通り、「ブームの火付け役」も「衰退のグループ」もほとんど50~125CCクラスの「原付きバイク」なのです・・・。哀しいけどこれが現実。

 

ピークは1983年と言われていますが、そこからの衰退はもう真っ逆さま状態です。私達が大喜びで毎年発表される「新車」にワクワクしていた時・・・。「4大メーカー」は必死でブームの落ち込みを抑えるべく「四苦八苦」していたわけです。

 

それでも衰退は止まりませんでした。ここで面白い(と言えるのかわかりませんが)のは、「125CC以上」のオートバイについては多少の衰退はあるにせよ、大昔から「オートバイ大好き」の層は厳然と存在していて、この層は極めて安定して「オートバイライフ」を楽しんでいる。ということです。

 

カワサキ」というメーカーは昔から他の3メーカーとは1線を引き「750CC以上」の「大型バイク」の開発と販売に特に力を入れています。

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bike-linege.org

いわゆる「ナナハン」という言葉は1969年「ホンダCB750」の登場からですが、それに負けじと1973年にカワサキが出した「Z750RS」(上の写真)は今でもその流麗で完成された「デザイン」は1000CCオーバーが普通になっている大型バイクの世界でも「憧れのヒーロー」であることに異論を唱える方はそう多くはないでしょう。

 

そして今、現在「世界で一番速いオートバイ」としても普通の人では所有してみたいという憧れの気持ちすら失せてしまう強烈なオートバイがこちら。

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mc-plus.com

最高速度400キロ。もう・・・こうなると漫画や映画の世界でしか無いですが、カワサキってメーカーはそういうメーカーなのです。

 

庶民相手に販売大戦争を繰り広げた「ホンダ」VS「ヤマハ」でしたが、おかげさまで世の中に沢山の「おもしろバイクやスクーター」が出ました。

 

今となっては「中古」でしか所有できなくなりましたが、その「作りて」の苦労の賜である「作品たち」を私はこれからもコツコツご紹介していきたいと思っています。

5. 原付バイクにも全輪駆動がある。(COMA110)

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goobike.com

 

 

なんでしょ???このヘンテコリンなスタイルは・・・・・。

これは「ドリーム・トキ」さんという小さなメーカーさんが販売している「COMA110」という110CCのバイクです。

 

このバイクの特徴は前輪部分がゴチャゴチャしていますが、ナント!前輪も駆動する「全輪駆動バイク」なんです。

車で言うところの・・・・

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goo-net.com

 

 

これです。

自動車の世界ではもう当たり前の「全輪駆動車」ですが、バイクの世界ではまだまだ珍しくまして「市販車」となると種類は限られてきます。それでも「オフロード車」でさっそうと山道を駆け回るのは「バイクの楽しみ」と考えたらもっと身近に出てきてもおかしくはないとは思いますが、まだまだやはりいつもの・・・「売りたい側の都合」というものなのか・・4大メーカーからは出ていません。

 

この「COMA110」はナント150万円。あらららら・・・・。売れん・・・。

 

しかしこの手のバイクを調べていたらナントナント!・・やはり名車ジムニーを世に送り出し続けている「スズキ自動車」様が、20年も前のモーターショーの参考出品ながらこんなバイクを発表していました。

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mc-web.jp

 

ででででたあ!!!って感じですが・・・「XF4」と名付けられた「全輪駆動車」です。排気量は125CCだそうで市販はされませんでしたが、「バンバン」あたりが「ベース車」のようですね。「COMA110」と比較するとやはり流石にメーカー品、ごちゃごちゃはしてますがデザインに無理がない。カッコいい!!

「COMA110」もそうですが、この前輪周りの「ガンダムの腕」のようなものがチェーンを介して前輪を駆動するようです。

今でこそ4輪の世界では、「4WD」車の設定が無い車種が珍しく感じるほどに多くの車種に「4WD車」の設定があり、価格もほんの少しの上乗せだけで手に入ります。

原付バイクで「雪道」をガンガン走り回る人もいなくはないですが、「売る側」から考えたら・・・。まだまだ需要があるとは思えません。

 

私は「オフロード車」が好きで次回あたりは「モトラ」をやろうと思っていますが、このバイクの「全輪駆動車」には夢があります。

 

「トライアル選手権」ではほとんどサーカスのようなライディングで岩や壁をよじ登りますが、

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ameblo.jp


ここに「全輪駆動車」が登場したら・・・世界は変わるでしょうね。もちろん「ラリー選手権」でも同じことは言えます。

 

「モトラの全輪駆動車」なんて出たら素敵です。

 

ちなみに「COMA110」の前身の「COMA80」が中古で出てました

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maniac-c.com

 

66万円でした・・・。高すぎる。しかも紹介の仕方が「変態バイク、雪道もOK COMA80」・・・。しかし「変態」はないだろう・・・・。

 

スタイルは変わっているけど「画期的バイク」ぐらい言ってほしいですね。

 

この赤い部分にチェーンが通っていて「前輪」を駆動するのですね。しかもこのバイク「後輪駆動」「全輪駆動」をレバーで切り替えられるようになっています。いわゆる街乗りでは抵抗がかかったり、燃費に不利で走りにくい「全輪駆動」を解除して「後輪駆動」ではしれます。また「全輪駆動」でも「前輪」「後輪」の動きの差を「デフ」を装着することによってスムーズな「全輪駆動走行」を実現しているようです。(乗っていないからわかりません。ごめんなさい)このあたりに「造り手様」の苦労を感じます。

4.ヤマハ JOGシリーズ

90今日はヤマハJOGの御紹介です。 あまりにも有名で「どこが珍しい?」 と言うお声も聞こえて来ますが、僕的にはこのジョグというスクーターには「王道の中に光るモノ」を感じるのです。 しかし、ジョグはスクーターのカローラとは言えませんね。やはりず抜けた王者の存在があるからです。 まずは歴代JOGのご紹介から。

JOGの系譜

 

しかし、ジョグはスクーターのカローラとは言えませんね。やはりず抜けた王者の存在があるからです。 いつかやるつもりです「ホンダスーパーカブ

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kakaku.com
この王者はもう原付バイクの世界を飛び越していますからその点では原付スクーターの中の……と言うカテゴリーで考えたとしたら……自動車で言うところの「日産サニー」くらいには、行けるかな?(賛否あるとは思いますが) さて、まずは年代別のバリエーションをみてから、この大事典では少し的を絞って行きます。 あまりにも多くのバリエーションがありすぎて、ひとつひとつが薄くなりがちだからです。 ファンの方からしたら、賛否あるとは思いますし?好みもあるでしょうから、その辺はお許しいただき、僕はこのジョグのなかから3台に絞ってお話ししたいと思います。 まずは「所有歴のある」スーパーJOGZRから行ってみます。

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ヤマハ スーパージョグZR (1997年)の基本スペック

メーカー ヤマハ エンジンタイプ 空冷2サイクル・クランク室リードバルブ
モデル名 スーパージョグZR エンジン始動方式 セル・キック併用
タイプ・グレード - 最高出力 7.2ps(5.3kw)/7000rpm
動力方式 - 最大トルク 0.74kg・m(7.3N・m)/6500rpm
型式 3YK 車体重量(乾燥重量) 66kg
排気量 49cc 車体重量(装備重量) 70kg
発売開始年 1997年 パワーウエイトレシオ 9.2kg/PS
燃料消費率 55.0 km/L ( 30 km/h走行時) 全長・全高・全幅 1625mm × 1020mm × 660mm
燃料タンク容量 4.0リットル シート高 -
航続可能距離 220.0km(概算値) フロントタイヤサイズ 90/90-10 40J TL
燃料供給方式 キャブレター リアタイヤサイズ 90/90-10 40J TL

ヤマハ スーパージョグZR (1997年)のサービスデータ

標準装着プラグ BPR7HS スプロケットサイズ ドライブ(前) -
ドリブン(後) -
プラグ使用本数 1本 チェーンサイズ - / -
プラグギャップ - バッテリー型式 YT4B-BS
エンジンオイル全量 0.8L ヘッドライト 12V 35w/36.5w
ライトタイプ: PH8 P15d-25-3-130度
オイル交換時 - ヘッドライト備考 12V 35w/36.5w
エレメント交換時 - テールライト 12V 18w/5wS25
フロントウインカー定格 12V 10w リアウインカー定格 12V 10w

ヤマハ スーパージョグZR (1997年)の詳細サービスデータ

原動機型式 3KJ
ボア -
ストローク -
圧縮比 7.2:1
点火方式 C.D.I.
エンジン潤滑方式 -
フレーム形式 -
最小回転半径 1.6m
キャスター角度 -
トレール量 -
最低地上高 -
軸間距離 -
ハンドル切れ角度(右) -
ハンドル切れ角度(左) -
定員 1人
燃料タンクリザーブ容量 -
webike.net

このバイクは息子がチューン済のバリバリバイクを所有していたのをバリオス250に乗り換えた為に私が譲り受けたモノです。 チャンバー付きでしたのでその音は、近所迷惑そのものと言える代物でしたが、50ccでありながら楽に80近く出る代物でした。 でも、しっかりとしたメンテナンスは怠っていたので、時々調子が悪くなっていましたので、整備方々

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、マフラーをノーマルに変え、駆動系とキャブのOHをしました。 元々リミッターカットがついていましたので、社外ノーマルの新品のマフラーに付け替えて、このジョグ君はとても紳士的な大人しいけど早いスクーターへと変身しました。

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このバイクの素晴らしいところは「足回り」(サスペンション)です。 スクーターの足回り(サスペンション…凸凹を吸収するバネのこと)と言うのは、かなり千差万別です。これはこの手のバイクが「新車販売価格」にも戦略があるので(売る側の都合) 良いバネを付ければ、良いバイクになるけれど、それでは販売価格が高くなってしまうので、この手のバイクはどうしても.あらゆる面での「コストカット」は、仕方がない部分がありました。 スズキのチョイのりは、極端な例だとしても、バネにお金のかかっていない原付きバイクは、多々有ります。 しかしながらこのスーパーJOGZRには、ホン
ダとスズキに、手強いライバルがいました。 ホンダでは「スーパーDIOZX」

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スズキでは「セピヤZZ」

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と言うライバルがいて、この3台は原付きスクーターの最高峰をメーカーのプライドをかけて争っていたのです。 当時の「若い人の原付き乗りの憧れ」の最高のスクーター達だったのです。 エンジンは当然当時の規制最高値の7.2馬力で並び、リミッターカットされれば、80超えも楽に出るバイク達でしたから、ジョグZRもしっかりとしたバネを装備していました。 このジョグのしっかりとした足回りは高速域で真価を発揮していました。 高速コーナーでも細かい凸凹でも、暴れることなくしっかりと車体を支えていて、なによりも安心感がありました。JOGのフロントフォクは太く見えますが、とてもしっかりとしたフロントフォーク(前タイヤのバネ)ですね。この見た目の通り、しなやかでボトム(底突き)もしにくくかと言って「フニャフニャ 」なわけでもなく「お金のかかったバネ」って感じでした。おそらくこの時代の「規制前2サイクル7.2PS JOGZR」の評判が口コミでも「原付きスクーター最速」という人が多いのではないでしょうか?

 

次にご紹介したいのは、「JOGスポーツ90」です。

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ヤマハ ジョグスポーツ90 (1997年)の基本スペック

メーカー ヤマハ エンジンタイプ 2サイクル・空冷・クランク室リードバルブ
モデル名 ジョグ90 エンジン始動方式 セル・キック併用
タイプ・グレード - 最高出力 8.5ps(6.3kw)/7000rpm
動力方式 - 最大トルク 0.89kg・m(8.7N・m)/6500rpm
型式 - 車体重量(乾燥重量) 67kg
排気量 82cc 車体重量(装備重量) 70kg
発売開始年 1997年 パワーウエイトレシオ 7.9kg/PS
燃料消費率 58 km/L ( 50 km/h走行時) 全長・全高・全幅 1630mm × 1005mm × 640mm
燃料タンク容量 3.5リットル シート高 -
航続可能距離 203.0km(概算値) フロントタイヤサイズ 80/90-10 34J TL
燃料供給方式 キャブレター リアタイヤサイズ 80/90-10 34J TL

ヤマハ ジョグスポーツ90 (1997年)のサービスデータ

標準装着プラグ BPR7HS スプロケットサイズ ドライブ(前) -
ドリブン(後) -
プラグ使用本数 1本 チェーンサイズ - / -
プラグギャップ - バッテリー型式 FT4L-BS
エンジンオイル全量 0.8L ヘッドライト 12V 30w/30w
ライトタイプ: PH7
オイル交換時 - ヘッドライト備考 12V 30w/30w
エレメント交換時 - テールライト 12V 21w/5wS25
フロントウインカー定格 12V 8w リアウインカー定格 12V 8w

ヤマハ ジョグスポーツ90 (1997年)の詳細サービスデータ

原動機型式 3WF
ボア -
ストローク -
圧縮比 -
点火方式 C.D.I.
エンジン潤滑方式 -
フレーム形式 -
最小回転半径 1.6m
キャスター角度 -
トレール量 -
最低地上高 -
軸間距離 -
ハンドル切れ角度(右) -
ハンドル切れ角度(左) -
定員 1人
燃料タンクリザーブ容量 -

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1990年発売の「小さなボディに大きなエンジン」という私の大好きなパターンの種類です。本来原付き2種だから「2人乗り」可能にしてもよいのにこの「JOG90スポーツ」は一人乗り専用でした。この「速さ」に特化した「作り」がたまりません。しかしこのコンセプトでなんとか「2人乗り」が叶えられないか?というワガママには、こんなバイクが有りました。

 

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ヤマハアクシス90!これは「JOG」より少し大きなバイクでした。それでも原付き枠には収まっていたバイクだから「小さくて、早くて、2人乗り」という希望が叶えられるバイクですが、こうなると「アクシス90」まで足を伸ばすなら・・・

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スズキアドレスV100に届くんじゃね????ってこともありますが・・・・。そうなるとやはり「JOG90スポーツ」の小ささはいいですよね。

 

 

もう一台は「JOGアプリオタイプⅡ(2)」

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主要スペック
型式 A-4LV
全長(mm) 1635 全幅(mm) 630
全高(mm) 1020 シート高(mm) 730
乾燥重量(kg) 66 総重量(kg) 71
サスペンション
型式(前)
テレスコピック サスペンション
型式(後)
ユニットスイング
キャスター角(度/分) トレール(mm)
ブレーキ型式(前) 油圧式シングルディスク ブレーキ型式(後) ドラム(リーディングトレーリング)
タイヤサイズ(前) 90/90-10 40J・チューブレス タイヤサイズ(後) 90/90-10 40J・チューブレス
エンジン・トランスミッション
型式 3KJ
エンジン種類 空冷2サイクルクランク室リードバルブ 総排気量 49cc
圧縮比(:1) ボア(mm)
ストローク(mm)   最高出力(kW/rpm) (7.2PS)/7000
最大トルク(N・m/rpm) (0.74kg・m)/6500 始動方式 セル、キック併用式
点火方式 C.D.I.式 クラッチ方式
変速機型式 燃料供給方式 キャブレター
潤滑方式 燃料タンク(L) 6.0

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何がいいってこのバイク・・・・「JOGアプリオ」というのが、JOGの派生モデルではあるけれど、どちらかと言うと「若者向けバリバリ」イメージのある「JOG」に対して「アプリオ」はとてもおとなしいイメージのモデルなのです。それもそのはずでこの「アプリオ」・・・名前はJOGなんだけれどコンセプトはおとなしくてファッショナブルな「ビーノ」に近い

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こんなソフト路線の「アプリオ」でありながらそこに「7.2PSのエンジン」をのせ、フロントに「ディスクブレーキ」(カブなどでよく見かける太鼓のような形をした(ドラムブレーキ)より高級品)を装着した、「羊の革を被った狼」の様相を呈していたのでした。こういう「造り手」の想いって大好きです。

『見た目はおとなしそうだけれど走らせたら速い』ってカッコいい!!っておもってしまうのでした。